ノグチ トモヒロ   NOGUCHI Tomohiro
  野口 倫央
   所属   商学部 商学科
   職種   教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2022/11
形態種別 学術雑誌
標題 「中小企業に家的特徴は残存しているか?―上場企業をサロゲートとして―」
執筆形態 単著
掲載誌名 『日本の中小企業会計の基礎概念に関する研究―文化的視座からのアプローチ』
掲載区分国内
出版社・発行元 中小企業会計学会
巻・号・頁 41-48頁
著者・共著者 野口倫央
概要 本研究の目的は、家の論理から導出される家的な特徴という、いわば伝統的な日本企業の特徴が、中小企業に残存しているか否かの解明にある。先行研究に基づき、ステークホルダー重視仮説、従業員重視仮説、および意思決定阻害要因排除仮説を構築し、ロジスティック回帰分析を実施した。
検証の結果は、必ずしも仮説通りではなく、かつ首尾一貫したものではなかった。しかしながら、仮想中小企業には、ROEや配当性向が低い傾向が明らかになったほか、外国人持株比率や金融機関持株比率が低い傾向が明らかになった。このことから、仮想中小企業は、株主よりもステークホルダーを重視する傾向にあり、かつ企業経営に影響を及ぼすような株主の存在が低く、意思決定を阻害する要因を排除していることが明らかになった。その意味においては、中小企業には家的特徴が残存しているといえよう。