イナガキ コウジ
INAGAKI Kouji
稲垣 幸司 所属 短期大学部 衛生/教員 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2017/05 |
形態種別 | 学術雑誌 |
査読 | 査読あり |
標題 | 骨粗鬆症によりビスフォスフォネート製剤の投与を受けた成人の上顎前突症例 |
執筆形態 | 共著 |
掲載誌名 | 愛院大歯誌 |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | 55(2),66-75頁 |
著者・共著者 | 黒澤昌弘,宮澤 健,稲垣幸司,三谷章雄,後藤滋巳 |
概要 | 症例は53歳6か月女性で、上顎前突と叢生を主訴に受診した。歯周基本治療中の54歳4か月時に閉経を迎えた後、骨粗鬆症の診断で54歳10か月時から第三世代のビスフォスフォネート製剤(リセドロネート)の経口投与を受けた。ビスフォスフォネート製剤は6か月間継続後、活性型ビタミンD製剤やイプリフラボン、ラロキシフェンへ変更された。側貌は口唇の突出によるコンベックスタイプを呈した。口唇閉鎖機能不全があり、口唇閉鎖時に口腔周囲筋の緊張を認めた。骨粗鬆症と慢性歯周炎を伴う上顎前突と診断した。矯正治療の前処置として歯周疾患の治療を行い、そのメインテナンスは術後まで継続して行った。上顎前突および叢生の改善は、抜歯による排列スペース獲得後、エッジワイズ装置で行った。53歳11か月時に歯周基本治療を開始した。動的治療はビスフォスフォネート製剤を休薬して2か月経過した55歳6か月時に開始した。動的治療中はプラークコントロールを徹底し、61か月後に動的治療を終了し、保定に移行した。現在、保定開始後18か月を経過するが、咬合状態は安定している。 |