ハッタ ジュンコ
HATTA Junko
八田 純子 所属 心理学部 心理学科 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2007/06 |
形態種別 | 学術雑誌 |
査読 | 査読あり |
標題 | 摂食障害における自尊心 |
執筆形態 | 共著 |
掲載誌名 | 人間環境学研究 |
巻・号・頁 | 5(1),35-38頁 |
著者・共著者 | ◎八田純子・八田武俊 |
概要 | 本論文では、ネガティブな体型評価と容貌が摂食障害患者の自尊心の低下を促し、生活全般に対して不満を感じさせると予想し、2つの調査を行った。非臨床群女性を対象とした研究1では、摂食障害傾向が高い人の自尊心は、相対的に体型評価と関連し、そうした自尊心は日常生活に対する満足感につながることが示唆された。非臨床群女性と摂食障害患者について検討した研究2では、摂食障害患者の自尊心は体型と容貌の両評価に関連し、さらに生活全般に対する満足度に強く影響するのに対して、一般成人女性の自尊心は体型評価とほとんど関連がなく、容貌との関連が強いことが示された。
本論文における結果は、摂食障害患者の認知パターンを説明する際、自尊心の低さは決定的な要因でないとしても、外見に対する自己評価と食行動を含めた生活全般への影響を媒介する要因であることを示唆している。それゆえ、本論文は摂食障害における自尊心の構造と機能を明らかにした点で有意義であるだろう。 |