ノグチ トモヒロ
NOGUCHI Tomohiro
野口 倫央 所属 商学部 商学科 職種 教授 |
|
言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2015/03 |
形態種別 | 大学・研究所等紀要 |
査読 | 査読あり |
標題 | 「IFRSの研究開発投資に関する会計処理が日本企業の財務情報に及ぼす影響 ―ドイツ自動車製造業を対象とした事例分析を参考に―」 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 『東海学園大学研究紀要 社会科学研究編』 |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | (20),29-48頁 |
著者・共著者 | 野口倫央 |
概要 | 国際会計基準/国際財務報告基準(IFRS)は、一定の条件を満たす開発投資を資産として認識する条件付資産認識法という会計処理を要求している。これは、研究開発投資の全額を、発生時に費用として認識する発生時全額認識法を要求する日本の研究開発会計基準とは大きく相違するものである。
現在、日本において、IFRSの強制適用に関して、活発な議論が展開されている。そのような中にあって、IFRSの強制適用が会計情報に与える影響についての分析は重要性が高い。そこで、本研究の目的は、研究開発投資の会計処理を、発生時全額費用認識法から条件付資産認識法へ変更することによる日本企業の財務情報への影響を、ドイツ企業の事例分析を通じて明らかにすることにある。 検討の結果は、次のとおりである。すなわち、条件付資産認識法と発生時全額認識法とでは、利益計算に多大な相違は生じない。しかしながら、条件付資産認識法により認識される開発資産は、研究開発投資の多い自動車製造業における毎期の研究開発投資の約100%以上にも達する。そのため、条件付資産認識法は、金額的にも重要性の高い開発資産情報を提供することが明らかになった。 |