ニイミテルユキ
新美照幸 歯学部 口腔先天異常学研究室 准教授

標題
  口唇裂患者に認められた上唇部類表皮嚢胞の1例
概要
  口腔領域にみられる類皮嚢胞および類表皮嚢胞の多くは口底に発生し、上唇に発生することはまれである。今回、右側口唇形成術術後に認められた類皮嚢胞を摘出後25年以上経て同部に類表皮嚢胞を認めた症例を経験したので報告する。患者は右側口唇裂の女性で、Santos弁を用いた口唇形成術を施行後18ヵ月に上唇に腫脹を認め、4歳時の口唇再形成術施行の際に上唇結節腫脹部の嚢胞摘出術を施行した。病理組織学的診断は類皮嚢胞であり、その後特に問題なく経過していた。しかし30歳時に、上唇結節よりやや左側に無痛性の腫脹を覚えるようになり口腔外科を受診、上唇嚢胞疑いの診断にて、局所麻酔下で摘出術を施行した。摘出物は直径約6mmで、内容物は黄白色の粒状物で満たされていた。病理組織学的診断は、類表皮嚢胞であり術後15ヵ月が経過した現在、再発は認められない。
  加藤大貴, 外山佳孝, 石川拓, 井村英人, 阿知波学美, 鈴木聡, 新美照幸, 古川博雄, 藤原久美子, 秋山芳夫, 前田初彦, 夏目長門
  共著   障害者歯科   31(2),242-246頁   2010/06
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